
– 知らなかったでは済まされない外為法のポイント –
海外から引き合いが増え、輸出を検討する中小製造業は年々増えています。
しかし一方で、「うちは軍事品じゃないから関係ない」「商社がやってくれるはず」「サンプル品だから問題ない」という誤解も多く見られます。
輸出管理は、企業規模に関係なく適用されます。
知らずに違反すれば、企業の信用を大きく損なう可能性があります。
本稿では、中小製造業が最低限押さえておくべき輸出管理の基礎を解説します。
- 輸出管理の根拠法令とは?
- 規制の対象となるのはどんな製品か?
- 「該非判定」とは何か?
- よくある誤解
- 違反した場合のリスク
- 中小製造業が取るべき最低限の対応
- まとめ
1. 輸出管理の根拠法令とは?
日本の輸出管理は、主に 外国為替及び外国貿易法(外為法) に基づいて行われています。
規制の対象は、単なる「製品」だけではありません。
- 製品(貨物)
- 図面
- 技術データ
- プログラム
- メールでの技術提供
これらも規制対象になる場合があります。
2. 規制の対象となるのはどんな製品か?
輸出管理の対象は大きく2つに分かれます。
① リスト規制
政令で具体的に定められた品目。
例:
- 工作機械
- 精密測定機器
- 半導体関連装置
- 化学物質
- 特殊鋼材
「民生品でも、仕様によっては対象になる」点が重要です。
② キャッチオール規制
リストに該当しなくても、
- 軍事用途に使われる可能性がある
- 大量破壊兵器関連の懸念がある
場合は許可が必要となることがあります。
中小製造業が見落としやすいのは、このキャッチオール規制です。
3. 「該非判定」とは何か?
輸出管理の最初のステップが 該非判定 です。
自社製品が
- 規制対象(該当)
- 規制対象外(非該当)
のどちらに当たるかを判断します。
ここを曖昧にしたまま輸出することが、最も危険です。
4. よくある誤解
❌ 「商社がやるから大丈夫」
責任は製造者にも及ぶ可能性があります。
❌ 「サンプルだから問題ない」
無償・有償は関係ありません。
規制対象であれば許可が必要です。
❌ 「海外子会社なら自由に送れる」
海外子会社であっても、日本からの輸出や技術提供である以上、外為法の規制対象となります。
たとえば、
- 自社の海外子会社へ製品を出荷する場合
- 図面や技術データをメールで送信する場合
- オンライン会議で技術情報を共有する場合
これらも「貨物の輸出」や「技術の提供」に該当し、規制対象となる可能性があります。
「グループ会社だから問題ない」という理解は誤りです。
❌ 「技術データだけなら許可は不要」
技術提供も規制対象になり得ます。
5. 違反した場合のリスク
外為法違反は、
- 刑事罰
- 罰金
- 取引停止
- 企業名公表
など重大な影響があります。
特に中小製造業にとっては、信用失墜が致命的になりかねません。
6. 中小製造業が取るべき最低限の対応
- 自社製品の該非判定を実施
- 判定記録を保存
- 取引先用途の確認
- 社内の簡易チェック体制構築
まずは「知らない状態」をなくすことが第一歩です。
7. まとめ
輸出管理は大企業だけの問題ではありません。
むしろ、「うちは関係ないと思っていた企業」が最もリスクを抱えています。
海外展開を進めるのであれば、輸出管理体制の整備は経営課題の一つです。
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ROMEO行政書士事務所では、輸出に関する手続きをサポートしております。
輸出許可申請はもちろん、該非判定のサポート、社内体制構築支援についてもご相談いただけます。
自社製品が規制対象かどうか不安な場合は、早めの確認をおすすめします。
